子どもが習い事を辞めたい、といったとき
二児の母をしています。
先日、子育ての悩みの一つである、
「子どもが習い事を辞めたいといったとき、どう対応するか?」という壁にぶち当たりました。
長男クンは、毎週スイミングに行っています。
始めてまだ半年なのですが、彼には「合っていた」ようで、
親の心配をよそに、とても楽しそうに通っています。
12歳までにやっておきたい子どものおけいこ―学校では身につかない!新しい「才能」が見つかる習い事200
「その日」は突然訪れた
先日のこと。
私:「この間、風邪でお休みしちゃったから、土曜日に振り替え出席しようか~」
(いつもは平日通っているのですが、休むと別の曜日に振り替え出席できます)
長男クン:「えぇ…」
表情が一瞬で曇るのがわかりました。
私:「もう風邪も治ったし、来週元気で振り替えできるとは限らないしさぁ」
この時点で、私の心の中は「え、なんでイヤそうな顔するんだろ?いっつもは『うん!!』と快諾するのに…」とモヤモヤ…。
でも、そのモヤモヤを表情に出さないよう、気づかないフリして話を続ける…。
長男クン:「オレ、スイミングもうやめたいんだよね…」
…はいぃ?
(「相棒」の右京さんなみに。)
3日前まで楽しそうに通っていたのに…?_子供の気持ちがわからなくなる怖さ
つい3日前に、ガラス越しに見ている私に手をふりながら、楽しそうに泳いでいたのに?
この間の進級テストの日なんて、ご褒美のアイスを食べながら合格証書と一緒に記念撮影したのに?
「…子供の気持ちがわからない…」と、一瞬こわくなりました。
これが、思春期の始まり?
(年齢的に早いけど)
私:「でもついこの間、進級できてうれしかったじゃん」
(あくまでもとぼけて何も気づいてない感じで。)
長男クン:「…でももう行きたくないの。」
長男クン:「級があがったから、難しくて大変なんだもん」
私:「『難しいからもう辞めたい』なんて、言ってたら、
ほかの習い事もできないよ?
難しいから・難しいけど 練習して上手になるんじゃない?」
長男クン:「…スイミング行くと、すんごく疲れちゃって、夜早く眠くなって、
本読んだりテレビ見られないから嫌なの」
私:「頑張ってる証拠じゃん。身体動かして疲れるのは普通のことだよ。」
長男クン:「…でもぉ…」
長男クンの主張は、どれも「ホントにスイミングをイヤになった本当の理由なの??」と、思うものばかりでした。
小さいころから喋るのが好きで、
年齢以上に?「ああいえばこう言う」タイプです。
悪く言えば、理屈っぽい、
よく言えば、順序立てて話が冷静にできる、長男クン。
なので、
今回も、ちょっとイライラする気持ちを抑え(たぶん抑えきれず、口調や態度に出ちゃってたと思うけど)、
少しずつ話していきました。
まずは話を聞いてから
「自分から行きたいって始めたスイミングでしょ!もう少し頑張んなさい!!!」と、
勢いで子どもの気持ちを抑えてはいけない、と考えています。
そして、「じゃあもう辞めちゃいなさい!」と逆ギレ?してもよくないと思っています。
私: 「何かイヤなことあったの?
お母さんは、[長男クン]の心の中はわからないから、
言ってくれないとわからないんだよね…」
長男クン:「だって…」
…しばらくこんなやり取りが続きました。
習い事を辞めたい本当のワケ
そして。
長男クン:「…だって、土曜のコーチは、いつもと違うんだもん。
コーチが色々変わってイヤなんだもん。」
長男クン:「△△コーチだと、足をぐっとつかまれて痛いんだもん。」
長男クン:「△△コーチはね、AクンとBクンには面白くお話してるけど、
僕にはそうじゃないんだもん」
…これだ。
長男クンがスイミングに行きたくない「本当のワケ」はこれか…。
どうやら、振り替え出席する土曜日には、いつものコーチがいなくて、
力のちょっと強い?、若い男の△△コーチがいるらしい。
その△△コーチのことが苦手のようでした。
…全然気づかなかった…。
子どもはすぐに解かる_大人の ひいき
そしてさらに驚いたのは、
こんな小さいのに「ひいき してる」ということがわかるんだ…ということ。
たぶん、「ひいき」という言葉は知らないはずだけど、
「あの子にはよく話しかけてるけど、ボクにはそうじゃない」ということが
感覚的にわかるのでしょうね。
…子供ってすごい。
…子供ってコワイ。
そう思う場面でした。
私:「…そっかぁ、△△コーチがイヤだったから、土曜日にスイミング行きたくなかったんだね…」
長男クン:「(うん)」
私:「ごめんね、全然お母さんわからなかったよ…。
でも、教えてくれてありがとう。こうやってちゃんと話してくれたら、お母さんもわかるからね。」
先日進級したので、土曜でも△△コーチの担当じゃないかも、と前向きに考え、
スイミングは続けることにしました。
…そして、簡単にいつもと違う曜日に通わせない方がいいな…とも思いました。
話し合いが終わってしばらく経ってからの長男クンの一言
長男クン:「お母さん、本当は違うのに、『スイミング イヤになった』って言っちゃって、さっきはごめんね」
私:「謝らなくてもいいよ。最後にはちゃんと話してくれたんだから、お母さんわかったからね。」
…気にしていたんだね。
長男クンのこの一言を聞いたときは、
「そんな謝らないでよ!!『じゃあ、もう辞めちゃいなさい!』とか言いそうになっちゃったり、ちょとイラついちゃったり、気持ちを気付いてあげられなくて、本当にごめんね…」と、心の中で長男クンにさらに何度も謝りました。
結局、長男クンは土曜に振り替え出席をしました。
担当は女性のコーチ。
あの時以来、「辞めたい」とは言ってません。
子どもの成長_親としてできること
身体はもちろんのこと、
心の成長も著しい長男クン。
これから私はこの成長を支えていけるのだろうか。
支えきれるのだろうか。
こんなことを考えさせられる、出来事でした。
日々の家事や雑用をこなすことで頭がいっぱいな私。
けれど、いったんそれを置いといて、
子どもと正面からゆっくり・じっくり接する時間は必要だな、と思いました。
子どもが変わる「じぶんルール」の育て方〈2〉時間のルール (子どもが変わる「じぶんルール」の育て方 2)